毎天在両国
初めての東京。関西人のお江戸暮らしを思いつくまま。
七月花形歌舞伎 東海道四谷怪談
- 2013/07/07 (Sun) |
- お芝居 |
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2回目の歌舞伎座です。今回は人間国宝クラスの大御所が出てくる大歌舞伎ではなく、若手歌舞伎役者による花形歌舞伎。私はどちらかと言えば、花形歌舞伎の方が好きです。いい場面集でなく、通し狂言が多いので、ストーリーも楽しめるし、いずれにせよ白塗りで顔が分からないとは言っても、役者は若い方がやっぱりきれい。今回は夜の部の四谷怪談の通し狂言を観ました。お目当ては染五郎の伊右衛門です。彼の世話物の悪人は色っぽくてステキなのです。
木挽町広場には美しいポスターがアチコチに貼ってあります。
うっとりしつつ、幕間弁当を購入。1000円也。
・・・それにしてもスゴイ人。花形歌舞伎なのに、年寄りのおばぁさん達が結構来ています。着物姿の人もチラホラ。さすがやっぱり浴衣はいない。やめておいてよかった・・・。
チケットは一等席。eプラスで買ったのだけれど、1階席の花道にとても近いところです。ラッキーと思ったのだけれど、前に座ったご夫婦の背が結構高くて、ちょうど舞台の真ん中におばさんの頭が来ます。結局、首をかしげながら観る羽目に。・・・後ろの席のおじさん(もしかしたらおばさんかも)は途中熟睡しているらしく、シーンとしているところで、いきなり “っグガぁー!” と劇場全体に鳴り響く音を出しました。・・・っ。
お芝居自体はいろんな仕掛けがあってとても面白かったです。提灯抜けが一番ビックリしたかな。鶴屋南北って江戸時代のホラー作家。殺した相手の顔が分からないように、顔の皮を剥いだり、ちょっと前までお岩の修羅場があった部屋で祝言を挙げたり、大ねずみが赤ちゃんを攫ったりババァを穴倉に引きずり込んだり・・・。悪趣味と言うか、えげつないと言うか、ぎょっとします。・・・それにしてもなんでネズミ? 音声ガイドによると、四谷怪談は文化文政の時代の作品で、当時は世相が殺伐としていて、親殺しや子殺しが結構あったそうです。・・・今と同じってことらしいです。
菊之助は三役早変りも面白かったけれど、すごいのがお岩。死ぬ前から恨み節がすごくて、髪をすきながら、”うっ”とか”ぐっ”とかいう声が入るのもコワイ。(後ろのオッサンだかオバはんが、唸っているのかと思いました。)伊右衛門のことを恨みながらも惹かれるところも感じられ、それだけに、じめっとした恨めしい気持ちがよく出ていました。・・・ヒヤッとした舞台から来る空気もあって、本当にコワイお岩でした。
染五郎の伊右衛門は自分のことしか考えていない酷いDV男で、都合が悪くなるとすぐに人を殺してしまうのだけれど、単純で結構分かりやすい。お梅のお爺さんがお岩に毒を盛ったことを知った時やそこから気持ちの中に打算が生まれてくるところ等、もっと丁寧にもったいぶって演じたら、更に悪人の深みと凄みが出ると思うなぁ。・・・悪人の色男って頭が悪いから単純な方がいいのかなぁ。
9月も花形歌舞伎があります。次回は染五郎の他、海老蔵、勘九郎・七之助が出ます。また観に行かなくちゃ。
木挽町広場には美しいポスターがアチコチに貼ってあります。
うっとりしつつ、幕間弁当を購入。1000円也。
・・・それにしてもスゴイ人。花形歌舞伎なのに、年寄りのおばぁさん達が結構来ています。着物姿の人もチラホラ。さすがやっぱり浴衣はいない。やめておいてよかった・・・。
チケットは一等席。eプラスで買ったのだけれど、1階席の花道にとても近いところです。ラッキーと思ったのだけれど、前に座ったご夫婦の背が結構高くて、ちょうど舞台の真ん中におばさんの頭が来ます。結局、首をかしげながら観る羽目に。・・・後ろの席のおじさん(もしかしたらおばさんかも)は途中熟睡しているらしく、シーンとしているところで、いきなり “っグガぁー!” と劇場全体に鳴り響く音を出しました。・・・っ。
お芝居自体はいろんな仕掛けがあってとても面白かったです。提灯抜けが一番ビックリしたかな。鶴屋南北って江戸時代のホラー作家。殺した相手の顔が分からないように、顔の皮を剥いだり、ちょっと前までお岩の修羅場があった部屋で祝言を挙げたり、大ねずみが赤ちゃんを攫ったりババァを穴倉に引きずり込んだり・・・。悪趣味と言うか、えげつないと言うか、ぎょっとします。・・・それにしてもなんでネズミ? 音声ガイドによると、四谷怪談は文化文政の時代の作品で、当時は世相が殺伐としていて、親殺しや子殺しが結構あったそうです。・・・今と同じってことらしいです。
菊之助は三役早変りも面白かったけれど、すごいのがお岩。死ぬ前から恨み節がすごくて、髪をすきながら、”うっ”とか”ぐっ”とかいう声が入るのもコワイ。(後ろのオッサンだかオバはんが、唸っているのかと思いました。)伊右衛門のことを恨みながらも惹かれるところも感じられ、それだけに、じめっとした恨めしい気持ちがよく出ていました。・・・ヒヤッとした舞台から来る空気もあって、本当にコワイお岩でした。
染五郎の伊右衛門は自分のことしか考えていない酷いDV男で、都合が悪くなるとすぐに人を殺してしまうのだけれど、単純で結構分かりやすい。お梅のお爺さんがお岩に毒を盛ったことを知った時やそこから気持ちの中に打算が生まれてくるところ等、もっと丁寧にもったいぶって演じたら、更に悪人の深みと凄みが出ると思うなぁ。・・・悪人の色男って頭が悪いから単純な方がいいのかなぁ。
9月も花形歌舞伎があります。次回は染五郎の他、海老蔵、勘九郎・七之助が出ます。また観に行かなくちゃ。
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oyamei
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女性
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会社勤め
自己紹介:
上海から両国に越してきました。着物姿でお江戸をぶらぶら。
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