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毎天在両国

初めての東京。関西人のお江戸暮らしを思いつくまま。

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《誰も書かない中国進出企業の非情なる現実》青木直人


題名と帯に魅かれて買いました。王子製紙や伊藤忠のこと等はへぇ・・・そうだったんだと思って読みましたが、何となくところどころに違和感を感じます。???と思って書評をいろいろ見たのだけれど、あんまり悪く言うようなコメントはありません。そうなのかなぁ・・・。

去年の反日デモでパナソニックの工場が襲撃されて時には、私も中国人は井戸を掘った人のことを忘れたのか!とは思ったんだけど、今の日本でも若者達が松下幸之助のことを知っているかと言えば?だし、ましてや中国の若者が日本企業が中国進出した事情を知っているとは思えません。北京市との合弁ブラウン管工場もとっくに売却されちゃっているし。そういうことと中国での業績は関係ないと思う。全日空が中国でのホテル事業から撤退したのも事業方針の一環だと思う。北京の西の動物園近くにあった新世紀ホテルは、私も時々利用させていただきました。でも当時から外資系ホテルはほとんどが北京の東にあったし、動物園に行くには便利だけど、ロケーションがイマイチ。うちは当時オフィスが西の方にあったので、ホテルのオフィス棟に入っていた銀行に行くついでに日本食を食べに行ったりしてました。・・・懐かしい。

習近平指導部は紅衛兵内閣・・・っていうのもなんだかちょっと違和感を感じます。紅衛兵→毛沢東ってなると、習近平が追い落とした薄 熙来の方を連想するし。文革時代に学生だったのは確かだと思うけど。宋慶齢を宋家の長女って書いてあるし、日本共産党と中国政府が近い・・・ようなことも書いてあるし、なんだか信用できない。

中国進出企業の現実が厳しいのはその通りで、中国市場は本当に難しい。同じアジアと言ってもやっぱり外国だし、国民性も違う。中国リスクを全然知らずにブームに乗って熱にうかれたように中国に入っていった企業はないと思う。ただし昨年からの尖閣問題による影響は想定外のレベルだったのは確か。利益を回収してすぐ撤退かぁ・・・。うーん、利益があればいいけど。
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《嘘だらけの日中近現代史》倉山満


日経新聞に広告が載っていて気になっていたこの本、帯には“これほど中国をこき下ろした本があっただろうか?”とあります。・・・うーん、本を開く前から、やる気満々です。

全体的にはとても読みやすくて、全く新しい視点ということではないのですが、分かりやすい。中国の歴代王朝が同じパターンを繰り返していて、必ずナンバー2はつぶしてしまうことなどは、今でもその通りです。会社の中でも自分の後継者を育てないのよね。でも、純粋な漢民族の国家は少なく、隋や唐も漢民族の王朝ではなかったことは認識していませんでした。そう言えば鮮卑族って教科書に出てた気もする。

近代の部分は、整理されていて分かりやすかったのだけれど、事実関係はともかく、その評価やコメントがかなり一方的な視点で書かれていて、確かにこき下ろしてはいるのだけれど、テレビ番組の日中間のコメンテーターが言い合っているような感じ。・・・それでも初めて知った事実もあります。通州事件は全然知りませんでした。通州と言えば、私は西瓜祭ぐらいしか思い浮かばない北京の郊外であんな陰惨な事件があったなんて!あと、盧溝橋事件が劉少奇の工作だったとは!・・・うーん、毎年7月7日は緊張の1日なんだけど。初めて北京に行ったとき、盧溝橋のそばの記念館に掲示してある写真に衝撃を受けたのですが、あれもプロパガンダってことなんですねぇ。

・・・戦後の中国をめぐる日本の政治家たちの政争のくだりや、日銀と中国がつるんでいる云々のところに来ると・・・、残念ながら私には理解不能です。日銀へのプレッシャーと尖閣への領海侵犯が連動してるって、ホント?

《色彩を持たない多崎つくると彼の巡礼の年》村上春樹


時間をかけて丁寧にきっちりと読もうと、このGWでたっぷり時間をかけて先ほど読み終わりました。あの独特の文体をじっくりと味わうことで村上ワールドは楽しめました。村上さんの小説は、いつもストーリーは分かったような分からないような、主人公についても感情移入できるようなできないような、・・・それでも爽やかな文体は本当に風・・・と言うか空気の流れを感じるし、光や色を感じます。聴いたことがない音楽も知っているような気になるし。

主人公が36歳の独身男・・・っていうところが、たとえイケメンであったとしてもちょっと暑苦しいけど、1Q84ほど難解でもなかったし、ストーリーは追えたし、よかったんじゃないかな。心の中の凍土について考え込むには、私自身、年齢を重ねすぎちゃったかも。20代だったら共感できたかなぁ。

村上さんの小説はいろいろ読んだのですが、繰り返し読むのは《スプートニクの恋人》です。手頃な長さなことと、ギリシャの描写がとても素敵で、おまけに主人公の女性達もカッコいい。今回の小説もフィンランドがちょっと出てきたけれど、滞在時間が4日間と短すぎて、あんまり行ってみたいと思うところまでは・・・いかない。

村上さんは戦争やオウムのことも書いたりしているし、そういう作品をもう一度読んでみようかな。
  

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