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毎天在両国

初めての東京。関西人のお江戸暮らしを思いつくまま。

カテゴリー「お芝居」の記事一覧
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新春浅草歌舞伎

お寿司を食べた後、浅草公会堂へ。途中の道には、印伝屋さん、べっ甲屋、銀細工屋があったり、和服姿の私を誘惑します。ピンクの桜の印伝のがま口買っちゃった。…大人はいいですよね、衝動買いも自己責任。ヘッチャラです。


浅草公会堂の前は賑々しくて、ワクワク感がつのります。やっぱり着物姿の人が多い。今年は、猿之助、愛之助、壱太郎がお目当ての役者さんです。去年は海老でした。そういえば、正月から睨んでもらったなぁ。今年のご挨拶は亀鶴さん、…知らん。でもおしゃべりは達者で面白かったです。

最初の演目は、猿之助の舞踊で、死んだ博打打ちが閻魔大王と博打をして、閻魔大王を身ぐるみ履いで極楽行きの手形を手に入れるというもの。きっと面白いんだろうけど、舞踊はやっぱり眠い。舞踊の時はイヤホンガイドは必須です。イヤホンガイドは歌舞伎より文楽の方が随分面白いと思う。見ただけではわからない決まり事が多いせいかしら。あと、お相撲のどすこいFMは格段に面白いです。

二つ目は近松の心中物、梅川忠兵衛の冥途の飛脚。これは文楽の名前なのね、歌舞伎は恋飛脚大和往来。愛之助が楽しみだったけど、彼の出番はちょっとだけ。実父役が頑張るお芝居でした。壱太郎はやっぱり顔が小さすぎると思う。…愛之助の顔が大きすぎるのかなぁ。こういう上方の和事は文楽の方が涙を誘われます。それにしても、江戸時代の文化ですごいと思うのは、なんとも独特の表現方法を使っているところ。一つのセリフの中でも、感情たっぷりのところは、急にテンポが変わって、三味線のバチの音に乗せてストップモーションというか、一瞬一瞬を区切りながら溜めて口説くなんて、時間を感情に合わせる表現は西洋演劇ではないと思う。浮世絵も、遠近法の技法なしで描くもんだから、顔と手のバランスがヘンテコだったりするんだけど、絵としては矛盾なく見ることができるものね。

最後は、屋敷娘と獅子の精の舞踊。華やかな屋敷娘も綺麗でしたが、圧巻は3匹の獅子の精。長い髪を回し続けるのはすごく大変そうなのだけれど、今回は役者がみんな若くて元気いっぱい!頭を振った後、ボワァ〜っと逆立っているところや、拍子木に合わせて見得を切るところがステキ。これぞ歌舞伎って感じですね。正月に目出度い気分にして頂きました。


次は二月の歌舞伎座!チケット買わなくちゃ。





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大阪松竹座で初芝居

正月2日、恒例の初芝居に行ってきました。今年の大阪松竹座は玉三郎の舞踊。美しいのは絶対だけど、踊りはよくわからんので、爆睡しちゃうのよね。
東京から来てきたグレーのグラデーションの小紋は思いがけない程の不評。親も親戚からも、地味ぃの連呼。…おかしい、神楽坂では見知らぬおっさんから二度も声をかけられた程の鉄板小紋だったのに。グレーの単色じゃなくて黄色やグリーンのボチボチも入っているのに。やっぱり関西と関東では感覚がかなり違う。帯は親から黒の塩瀬の名古屋帯を借りたのですが、巻き方が逆みたいでお腹のところに模様が出てきません。私は横浜で着付けを習ったので関西の巻き方とは違うのかも。正月2日からとっても苦労して着付けました。
今年の松竹座は2時からの公演のみ。玉三郎の舞踏のせいか着物姿の女性客が多かったです。

2階には玉三郎様が書いた午の字が。なんとなく目出度い気がします。

舞台の最初には獅子舞がありました。中国の獅子舞は結構見ることが多いのですが、日本の生御獅子は随分見ていない気がします。

演目は、汐汲、操り三番叟、藤娘、お染久松。踊りばっかりなので、単調なところなんかはやっぱり睡魔に襲われました。玉様は七之助を可愛がっているみたいで、七之助もとても一生懸命にがんばっているところが見てとれて、良い舞台でした。操り三番叟がすっごく面白かった。本当に糸がついているみたい。上手、上手と褒めてあげたくなる。圧巻は藤娘。舞台に明かりが着いた途端、客席からわァ〜っと歓声が。華やかで艶やかで本当にキレイ!それにしても玉三郎の円熟味。花形歌舞伎の時は七之助もいい女形と思ったのですが、全然レベルが違う。熟女の良さがここでも出てました。

お染久松の早変わりと立ち回りの後に、ご挨拶があったのですが、玉様がすごいしゃがれ声…、っと思ったらマイクを使い始めました。12月の歌舞伎座での忠臣蔵が終わった後に風邪を召されたそうです。
"歌舞伎役者とあろうものが、マイクですみません。"と言いながら新年のご挨拶。申し訳ないのでと、手拭いのおひねりが撒かれましたが、残念ながらゲット出来ませんでした。その代わり七之助がピンと張った声で初々しくご挨拶。熟女もいいけど、若いのもやっぱりいいねぇ。

七月花形歌舞伎 東海道四谷怪談

2回目の歌舞伎座です。今回は人間国宝クラスの大御所が出てくる大歌舞伎ではなく、若手歌舞伎役者による花形歌舞伎。私はどちらかと言えば、花形歌舞伎の方が好きです。いい場面集でなく、通し狂言が多いので、ストーリーも楽しめるし、いずれにせよ白塗りで顔が分からないとは言っても、役者は若い方がやっぱりきれい。今回は夜の部の四谷怪談の通し狂言を観ました。お目当ては染五郎の伊右衛門です。彼の世話物の悪人は色っぽくてステキなのです。

木挽町広場には美しいポスターがアチコチに貼ってあります。

うっとりしつつ、幕間弁当を購入。1000円也。


・・・それにしてもスゴイ人。花形歌舞伎なのに、年寄りのおばぁさん達が結構来ています。着物姿の人もチラホラ。さすがやっぱり浴衣はいない。やめておいてよかった・・・。

チケットは一等席。eプラスで買ったのだけれど、1階席の花道にとても近いところです。ラッキーと思ったのだけれど、前に座ったご夫婦の背が結構高くて、ちょうど舞台の真ん中におばさんの頭が来ます。結局、首をかしげながら観る羽目に。・・・後ろの席のおじさん(もしかしたらおばさんかも)は途中熟睡しているらしく、シーンとしているところで、いきなり “っグガぁー!” と劇場全体に鳴り響く音を出しました。・・・っ。

お芝居自体はいろんな仕掛けがあってとても面白かったです。提灯抜けが一番ビックリしたかな。鶴屋南北って江戸時代のホラー作家。殺した相手の顔が分からないように、顔の皮を剥いだり、ちょっと前までお岩の修羅場があった部屋で祝言を挙げたり、大ねずみが赤ちゃんを攫ったりババァを穴倉に引きずり込んだり・・・。悪趣味と言うか、えげつないと言うか、ぎょっとします。・・・それにしてもなんでネズミ? 音声ガイドによると、四谷怪談は文化文政の時代の作品で、当時は世相が殺伐としていて、親殺しや子殺しが結構あったそうです。・・・今と同じってことらしいです。

菊之助は三役早変りも面白かったけれど、すごいのがお岩。死ぬ前から恨み節がすごくて、髪をすきながら、”うっ”とか”ぐっ”とかいう声が入るのもコワイ。(後ろのオッサンだかオバはんが、唸っているのかと思いました。)伊右衛門のことを恨みながらも惹かれるところも感じられ、それだけに、じめっとした恨めしい気持ちがよく出ていました。・・・ヒヤッとした舞台から来る空気もあって、本当にコワイお岩でした。

染五郎の伊右衛門は自分のことしか考えていない酷いDV男で、都合が悪くなるとすぐに人を殺してしまうのだけれど、単純で結構分かりやすい。お梅のお爺さんがお岩に毒を盛ったことを知った時やそこから気持ちの中に打算が生まれてくるところ等、もっと丁寧にもったいぶって演じたら、更に悪人の深みと凄みが出ると思うなぁ。・・・悪人の色男って頭が悪いから単純な方がいいのかなぁ。

9月も花形歌舞伎があります。次回は染五郎の他、海老蔵、勘九郎・七之助が出ます。また観に行かなくちゃ。

歌舞伎座で芝居三昧


やっと歌舞伎座の杮落としに行ってまいりました。コケラオトシって1ヶ月くらいかと思っていたら、8月も新開場のコケラオトシ公演のままなんですね。私のお目当ては二部の吉田屋。華やかなこの演目は結構観ることが多くて、仁左衛門と玉三郎の吉田屋も2回目です。

このお二人、70近い爺さんと60過ぎの爺さんとは思えないくらいお美しい。仁左衛門の憎めない色男は愛嬌があって可愛らしく、玉三郎の夕霧はその美しさだけで圧巻です。玉さまは存在感がすごく、登場しただけで空気が変わります。あのお方は人間じゃないかも。・・・ヒトよりもモノノケに近い感じです。途中幇間役で出てきたのは、仁左衛門さんのお孫さんの千之助さん。一生懸命の舞台が可愛らしい。それにしても・・・仁左衛門さんはカッコいいなぁ。以前、平成中村座で渡海屋の知盛を観ましたが、あの迫力ったら!!

第二部を観た後、友人がどうしても玉三郎の娘道成寺が観たいと、第三部を幕間席で見ることにしました。幕間席は一幕ずつを4階から観る、当日に販売する座席です。なんと2000円!ちょっと観るにはいいかも。でもその幕間席のチケットの購入にも長蛇の列で、一幕目の梶原平三誉石切は立ち見、その後の京鹿子娘二人道成寺は何とか座席を確保できました。白拍子は玉三郎と菊之助の二人です。玉三郎は相変わらずの美しさですが、菊之助も可愛らしくて美しい。私は踊りの良し悪しはよく分からないのですが、二人とも艶やかで、軽やかで・・・。本当に釘付けになりました。後は清元っていうのですか、義太夫と三味線、鼓の楽団の演奏もすごかったです。私はどちらかと言えば、文楽のだみ声の義太夫と太棹が好きなのですが、歌舞伎の伴奏も華やかでステキです。

お昼は第二部が始まる前に横のビルで松竹がやっている日本料理“ほうらく”で昼定食を食べました。ちょうど歌舞伎座の真横にあって、窓から歌舞伎座の大屋根が見えます。

これにお造りとご飯、味噌汁、デザートがついて3000円。うーん、歌舞伎の顔見世みたいに少しずついろんなものが食べられてお腹もいっぱいになったし、お得感ばっちりです。

この日はとっても暑かったのですが、歌舞伎座で芝居見物するのだから頑張って着物で行きました。

薄緑色に茶色の松かさみたいな絞りの着物に、緑の鳥や葉っぱの刺繍の白っぽい帯、卵色の帯揚げに、白と臙脂の帯締めです。暑かったので、うそつきのスリップに取り外しの出来る半襟をつけて襦袢なしで着付けました。それでも長時間着ていると、胸の紐が苦しくなってきて、ちょっと辛かったです。・・・何とか楽に長時間着ていられる着付けを覚えないと。
  

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会社勤め
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上海から両国に越してきました。着物姿でお江戸をぶらぶら。

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